こんにちわ高宮です。
気付くと、2年半ぶりのポストです 汗
コロナ禍という未曽有の危機と、逆にコロナがもたらした5年先の未来へ世界に直面し、重い筆と腰を上げて、シリーズでいくつかブログを書いてみようと思いました。
2021年今年を占うみたいな企画はよくありますが、普通の会社で言うと年次の予算なわけです。でも、予算って、予算単品で成り立たなくって、中期計画とセットなんですよね。中長期的な展望と足元の1年で何をするっていうのがセットだから。と、いう訳で、『スタートアップ2021&Beyond』ということで、完全なる私見でスタートアップ業界に関連した中期的な展望についてシリーズで書いていきたいと思います。
で、シリーズ1回目は、大上段で
『スタートアップ2021&Beyond: ①マクロ編』
1 2021年もコロナ禍は終わらない。ボディブローのように消費の冷え込み、一部グローバルサプライチェーンの寸断は続く
2020年はコロナ禍で、世界的に未曽有の危機が訪れた。日本でも4-5月に緊急事態宣言が発令されると、コロナについてまだわかっていることも少なかったこともあり、人々は大きく自粛した。ECやデジコンなどオンラインを除き消費マインドは冷え込み、企業側のオペレーションも滞った。当初感染が拡大した世界の工場たる中国では、非常に強いロックダウンが施行されため、完成品、部品の在庫が枯渇した。一方で、ロックダウンや緊急事態宣言が明けると、前年同等とまではいかないものの、需要、供給の双方は急速に回復した。
結果わかったことは、コロナショックは、リーマンショックなどの過去のショックと比べると、金融システムに対して大きなダメージを負わせるものでないため、コロナが“収束”し小康状態になると、需供ともに戻ってくるため、回復のスピードは速く即時的であることだった(金融システムがダメージを受けると回復まで年単位がかかる)。ただし、背景にコロナの感染継続があるため、Beforeコロナ並みの回復とはいかず、緊急事態宣言中程ではないものの、ボディブローのように、消費マインドの冷え込み、一部業界/製品においてはサプライチェーンの寸断は続く。
そして、日本及び世界全域でのワクチンの普及のタイミング、接種率、ワクチン接種後の集団免疫獲得、変異種とワクチンとのイタチごっこなどの不確実性が残ることから、“終息”のタイミングは不透明(現実的に世界的な終息を考えると年単位はかかると予想)。
スタートアップの経営としては、コロナの完全な終息のタイミングを予測するのは難しい。外部環境の複数シナリオを想定して、最悪シナリオへの備えはしておくことは大事だろう。
2 時代は5年後の未来にワープした。『変化あるところにチャンスあり』
一部セクター(インバウンドや従来型の外食など)では向かい風となったが、スタートアップが対象としているような領域は、総じて言うとコロナは逆に大きな追い風となっている。コロナは日本社会に停滞していた変革のマグマを一気に噴出させ、またwithコロナ対応するための消費者の新しい習慣を生み、スタートアップにとって『変化あるところにチャンスあり』ということで大きな機会を提示している。コロナはいわば日本社会と事業環境を一気に5年後の未来にワープさせた。詳細は『③事業テーマ編』に譲るが、ざっくりと言うと
①
B側のDX推進による徹底的な効率化とwithコロナ最適化
②
巣ごもり消費の爆発
③
体験価値、参加価値のキーバリュー化とオンライン化
3 比肩なき世界同時金融緩和とまだまだ続く株式市場の長い春
コロナ禍は消費マインドの冷え込み、グローバルサプライチェーンの寸断など、需要サイド、供給サイドの両方を傷つけた。実体経済は落ち込み、各国の中央銀行は大きく金融緩和に踏み切った。その結果、実体経済の冷え込みに反して、株式市場は活況を呈している。先進国の中で、コロナ下でも感染拡大状況や政治的な状況が安定している日本では特に、株式市場は日経平均は2021年1月8日には2万80000円を突破してバブル以降最高値を更新し、1月13日にはドル建てで日経平均でバブル期を超えて史上最高値を超えている。IPOも、4-5月の1回目の緊急事態宣言下ではストップする場面もあったものの、ふたを開けてみれば2020年のIPO数は93社(前年+7社)となり、好調となっている。
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次回は『スタートアップ2021&Beyond: ②スタートアップ資金調達環境編』
、、、2年半経つ前にポストしたいと思います 笑